ボランティア体験記②【運搬・配食編】

炊き出しのご飯を配る場所は東池袋中央公園。調理した場所からは車で15分くらいです。1.35トンの小型トラックに物資やご飯を積み込み、2往復して運びます。片道ごとに1便、2便、3便、4便と呼んでいました。1便は案内用の立て看板、長テーブル、発泡スチロール製の器、割り箸、紙コップ、ごみ箱、炊き出し提供用ホットコーヒーが入った特大のドリンクジャー、ご寄付いただいた衣料品や日用品を運びます。2便は荷下ろし後、すぐにとんぼ返り。3便は今夜のベストカップル「あつあつ野菜スープ」と「ほかほかごはん」をたっぷり詰め込んだたくさんの食品用クーラーボックスを運びます。4便は公園での活動終了後に、運び込んだ荷物の撤収となります。

■トラックに同乗

実は今回、ボランティアの申し込み時に「配送も体験したい」と書き添えておきました。TENOHASIさんのボランティア募集のホームページの最後に「ドライバー(物資や食材等の運搬)」とあったので、一気通貫でやってみようと思ったのです。当日は1便に同乗し、運搬のお手伝いもさせていただきました。手渡されたのは「炊き出し運送運行表」。そう、路線バスの運転士がダッシュボードに置いておく、あのジグザグの表です。到着、出発時刻が分単位で書かれていて、それだけでプロドライバーになった気分になります。ここでの注意点は「積み忘れ」。公園での活動時間は限られていて、衣料品配布、配食、後片付け、撤収の時間がきっちり決まっています。忘れ物を取りに戻る時間はないのです。時間を守れないと、炊き出しを楽しみに集まってくれた路上生活者の方々・公園ボランティアスタッフの方々を待たせてしまいますし、公園が使えなくなってしまう恐れもあるのだそうです。責任重大なのです。いよいよ1便が出発。「俺はプロの運び屋・・・」、助手席に座っているだけですが、使命感が沸き上がります。ドライバーは10年間、TENOHASIさんの活動を支え続けているコアメンバーのOさん。トラックのミッションはAT、バックモニター付き、もちろん普通免許で運転可能、サイズ感はちょっと大きめのワゴン車といったところ。

公園までの経路は基本的に幹線道路。渋滞時を考慮して2ルートを使い分けるというOさん。「次の交差点は右折レーンにハマるから左キープね」、「あの信号機は突然赤になったりするからスピードに注意してね」、「さっきの段差はジェントルにいかないと、汁(荷室の野菜スープのこと)が漏れるから」。なんとも実践的なアドバイスをいただきました。まるで君は2ndドライバーだよと言われているような気がして、嬉しくなりました。

■公園は連携プレー

16時過ぎ、公園に到着するとすぐに荷下ろしが始まります。待機していた公園ボランティアスタッフの方々が次々に荷物を受け取り、配置場所まで運んでくれます。生活相談、医療相談のグループもテントの設営を開始。一気に公園に活気が溢れてくるのがわかります。

配食が始まる18時までは、ご寄付いただいた衣料品と日用品を配布します。大人気の温かいホットコーヒーの提供も開始します。炊き出し参加のボランティアさん、医療相談、生活相談、鍼灸スタッフなど他団体の方々、炊き出しごはんを楽しみに集まってくれた路上生活者の方々、総勢250人はいらっしゃいます。この中に自分がいて、色んな方々との繋がりができる。公園内にできた小さなコミュニティーの一員になることで、自分も少しは誰かの役に立てたかなと実感することができました。

3便が到着。お待ちかねのあつあつ野菜スープにほかほかごはんが運び込まれ、いよいよ配食が始まります。初心者ボランティアさん、少し経験がありそうなボランティアさん、ベテランのコアメンバーの方々、経験を考慮しながら役割と配置が決められます。ここでも基本は立候補制。空のどんぶりを手渡す係、ご飯をよそう係、よそったごはんを手渡す係、ごはんにあつあつ野菜スープをかける係、空容器や割りばしを回収する係、お仕事はたくさんあります。わたしはご飯をよそう係に立候補しました。それぞれの係による、流れるような連係プレーでどんどんご飯を配っていきます。美味しそうに食べてくれる路上生活者の方々を見るとだんだんと嬉しさが込み上げてきます。1時間足らずの間に400食以上(皆さん、おかわりをしてくれんです)を配りますので、ごはんをよそう腕が疲れてくるし、腰もつらくなってくるし、お腹も空いてきます。ここでも絶妙なタイミングでスタッフ交代が告げられます。ボランティアスタッフのまかないタイムです。メニューはもちろん、野菜たっぷりのスープかけごはん。ボランティアスタッフも交代で本日のメニューを頂くことができます。野菜スープに入っているニンジンを見て、「おっ、このニンジンはわたしが切ったやつかも!」と思うと、ココロも体も温まるのを感じます。

配食も終盤。3巡目のお替りに入る頃には野菜スープがなくなり、残りのご飯はふりかけ弁当にして配ります。ご寄付でいただいた食材ですから、無駄なく、ちゃんと食べきることが大切なのですね。この頃には大半の路上生活者の方々は何処へともなく去っていき、随分と人が減って寂しくなってきます。

「お腹はいっぱいになっただろか」、「今日は寒いから大丈夫かな」、きれいな月夜を見上げながらなぜか小さなため息がでた。

TENOHASIさんでは配食ボランティア募集中!

http://tenohasi.org/volunteer/information/#bosyu12

わたしが感じた特典

・おじさんたちが美味しいよ!といってくれます。

・おいしいまかないが食べられます

・こころも体もあたたまります

・友達ができるかもしれません


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by tenohasi | 2018-03-09 09:54
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