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6/22(土)炊き出しボランティア日記


私はどっぷり昭和の人間です。

日本の景気が良い時代に教育を受け、明日への心配など皆無な時代に社会人になり、タクシー券をバンバン切って、「疲れがタモレば、ユンケルだ!」と栄養ドリンクを飲んで仕事をしていました。
当時の栄養ドリンクは、疲労回復とか病中病後の栄養補給というよりも、深夜まで働いて朝まで飲んでガツンと目を覚ますためのカンフルのようなものでした。
ですから、この手の製品CMで「24時間働けますか♪」と歌われても、だれも不思議に思わなかった。
ブラックじゃ~ん。コンビニ・オーナーかよ。なんて、ほんと、だれひとり、思わなかったのです。そういう時代です。

この世の中に「貧困」があると気づいたのは、いつだったのでしょう。
バブルがはじけて、その余波が庶民の生活に沁み込んできた1990年代半ばかもしれません。
街、とくに人で賑わう繁華街の路地や駅構内の死角、河川敷の高架下、公園の植栽……そこで生活をする人々が、日常的な(?)すがたとして「存在」するようになりました。
でも、木や鉄でできた家に暮らす市井(しせい)の者は、もちろん私も含めて、調子に乗っていた時代の高揚感が忘れられず、いつかどうにかなるだろう、と、彼らの存在を無視、意識の外に排除しました。

大人は子どもに「近づいちゃいけない」と囁き、友人と連れ立って歩けば気づかないふりをして会話を続け、気づいてしまったら息を殺して通りすぎる。そういう処世術で、私たちは、じわじわ、じわじわと「差別」を育てていったのです。

TENOHASIの活動を知ったのは友人のSNS投稿からでした。池袋で月2回の炊き出し、週1回の夜回りをしていると知りました。ホームページから炊き出しのお手伝いを申し込みました。過去にすれ違った路上の人々に対して、なにもしてこなかった自分を免罪する気持ちが、なかったといえば嘘になります。

その日、具体的にどんな活動をしたのかは、他の方々も詳しく書いておられるので割愛します。
印象に残ったことは、一緒にお手伝いをしたOさんとSさんです。ふたりは路上から抜け出したひとです。路上から今のアパート暮らしに移るまでの経緯や自身の出身地のことを、あけすけに語るOさんに反してSさんはそうしたことはほとんど話しませんでした。

調理のあいまの休憩時間、ごく一般的な会話として世の中の景気が云々と話していたとき、Sさんがぽつりと「オリンピックが終わればみんなもとに戻りますよ」とつぶやきました。私はなぜかドキッとしました。なぜドキッとしたのか、最初はわかりませんでした。
「オリンピックに早く終わってほしいんですか?」と私が聞くと、別の方が「それは、オリンピックのせいで、ずいぶん排除されていますからね」と答えてくれました。

自分の心臓がドキドキした理由は、たぶんふたつ。
私は今もまだ排除する側の意識をもっているという不安、Sさんの心が今も路上にあるのではないかという懸念。
わかりにくいかもしれませんね。すみません。

炊き出しをする公園に行くと雨の中、早くも100人くらいの方々が行列をつくって待ってくださっていました。コーヒーを配ると3回も4回も列に並びなおして、おかわりをしてくださる方がおられました。砂糖の入ったあまいコーヒーを「最高」と飲んでくださいました。
表情がどんどん溶けていくようで、嬉しくなりました。

ムスリムの教会の方が持ち込んでくださった本格的なカレーと私たちが準備したあたたかいごはん、野菜の塩もみで、おなかを満たしていただきました。満ちたのかどうかわかりませんが。
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食後の一服をたのしむひと、パック詰めをしたごはんを手持ちの袋にしまい直すひと、健康相談や生活相談のテントをこわごわ覗くひと。
家のなかではないけれど、幸福な家庭の食後に漂う「ごちそうさま。さて、これからどうしようかね」といった、ゆるゆる、のんびりした空気が、公園のなかに漂っていました。

数時間前の調理場で、OさんとSさんが口をそろえて「路上には絶対に戻りたくない」とおっしゃっていたことを思い出しました。
そうして、今、自分の目の前にいる、この食後の余韻を味わっている人々が、このあと、また路上で眠るのだと気づき、泣きそうになりました。

私たちおとなは、かつて彼らを「浮浪者」と呼んで「区別」をしました。
ふつうに生活をしていれば路上暮らしなんてするはずないでしょ、自分で何かやったんでしょ、自己責任でしょ。そんな非難の心を込めて「区別」をしました。「浮浪者」と「区別」をすることで、差別をしている自分たちを正当化しようとしたのです。

でも、と思うのです。その区別の境界線は今も、路上と屋内でしょうか。
木や鉄の家に住んでいるのに、貧しい人・富める人の格差はどんどん広がり、一部の富める人の豪華な住まいやドレス、食事をInstagramで眺めて溜め息をつく、溜め息をついているだけだとみじめになるから自分の暮らしのなかのささやかな贅沢を高機能になったスマホで撮影加工してSNSに投稿する。めんどくさいことはなるべく考えないようにして、意見もしないようにして、とりあえず今は大丈夫っぽいから大丈夫と言い聞かせているその足もとに、なんだかヤバそうな空気がひたひた迫っているのを、感じているけど感じないふり、それとも感じることができなくなっている。

木や鉄の家に眠らない彼らを「浮浪者」=「浮浪する者」とカテゴライズした私たちは今、私たち自身の生活の足もとが崩れはじめ、ずぶずぶぬかるんできていることに、どの程度気づいているのでしょう。貧困も環境問題も政治も、次の世代に先送りし続けて、ああ良い人生だったと死ねるのでしょうか。
路上で眠る人々の総数はたしかに減ったのでしょう。でも、格差は、貧困は、家のなかで眠る人々の身の上ですでに起きているのではないでしょうか。
ふらふら、ふらふら、浮浪しているのは、路上に生きる彼らではなく、家のなかで眠る私たちのほうなのかもしれません。
(谷村紀久代)

# by tenohasi | 2019-07-12 00:48

6/8(土) 炊き出しボランティア日記

私がTENOHASIに参加しようと思ったのは、困っている人を助けたいという思いからです。

私は学校を卒業したのはいいのですが、就職活動に失敗し、あまり友好関係も広いとは言えず、部屋で一人孤独感を感じていました。自分の将来がどうなるか不安になる中、同じように困っている人がいると思い、以前から興味のあったホームレス支援をしようと思い立ちました。

ネットで調べる中で、見つけたのがこのTENOHASIさんでした。『ほっと友の会』に参加してみたかったのですが、そのためにはまず炊き出しなどのボランティアに参加する必要があったので、思い切って岩手から東京に来ることに。

夜行バスを使って、はるばる東京へ。迷いながらも集合場所に何とか辿り着きました。

初めてという事で自己紹介をしたのですが、あまり緊張せずにスラスラと話せたと思います。

それから実際に調理に入りました。

それぞれ米とぎや野菜切り、運搬などの役割がありましたが、私が選んだのは『野菜切り』でした。

料理はほとんどした事がなく、ちゃんとできるのか心配だったのですが、教わりながら人参やキャベツを切っていくと、上手くついていくことができました。

料理の味見もさせて貰ったのですが、程よい濃さの味付けであり、味見している内に病みつきになるかもと思いました。こんなに美味しいものが食べられるなら、ホームレスの方々も元気が出るのではないかと思います。

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↑熱気あふれる調理場

実際に参加者の方と話をしていると、皆さんはいきなりの参加である私の話をしっかり聞いて下さり、とても良い人たちばかりでした。調理の説明の仕方も丁寧であり、スムーズに調理が進んでいったと思います。

私の趣味の話なども聞いて下さり、とても心地の良い時間を過ごすことができました。

その日は他に用事もあったので、調理の後は少しだけホームレスの方々に服を配ってから帰ったのですが、もしまた機会がありましたら、見回りや配給にも参加してみたいと思います。

私は以前から考えていたのですが、この支援ボランティアをきっかけに、改めてこのような方々を支援するような職に就きたいと思うようになりました。例えばNPO法人に転職したり、社会福祉士などの資格を取得する事を目標にしました。

具体的な期限はまだはっきりとは決まっておりませんが、30歳までにそのような人を支援する仕事に就けるように頑張っていきたいと思います。

改めて、思い切ってTENOHASIさんのボランティアに参加できて良かったと思います。

次に参加できるのはいつになるかは分かりませんが、また皆の助けになれればと思います。


(匿名希望)


# by tenohasi | 2019-06-19 14:16

5/11(土)炊き出しボランティア日記

 私は昨年11月に65歳となり、長年勤めた会社を退職しました。勤め先のある新橋駅の近くでは度々「ホームレス」の人を見かけていました。時々災害関連のボランティアには出かけていましたが、真冬のガード下で過ごしている人達の前では何も出来ないでいました。退職後の初めての大晦日、TENOHASIの炊き出しボランティアに参加させていただき、それからは予定が合えば出かけています。この日は6回目となりました。

 

 当日の天気予報によると最高気温は28都内にある調理場に向かって最寄駅から歩く時、うっすらと汗がにじみました。11時にミーティング開始。この日の調理のメンバーは2名の初参加者を含め計16名。男女比はほぼ半々くらいでしょうか。連休明けは人数が多いという事で200人程を想定し、約31升、450食分以上のご飯を用意する事になりました。メニューは野菜たっぷりのスープをかけて食べる定番のぶっかけご飯。ちなみにまかないご飯はこれまた定番の焼きそば。釜場、切り方、米とぎ、洗い場に分かれて作業開始です。


 この日私は釜場の担当。6 個のガスコンロが稼働する作業場は蒸し風呂状態です。ベテランさんが所用で遅れるという事で、あれこれ迷いながらも先輩方が作ってくれたメモや小道具で準備をすすめました。技術とノウハウの継承は本当に大切ですね。まかない休憩時間、ミーティングを経て16時過ぎにはスープも完成。コンテナに詰めてトラックへ積み込み、ドライバーのメンバーは会場の東池袋中央公園へ搬送。私は地下鉄で東池袋に移動しました。


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↑室温30度!炊飯は記録をとって管理します。


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↑今年初のアイスコーヒー(公園で提供します!!)


 地下鉄東池袋駅から公園に行く通り道のサンシャインは大変な賑わい。翌日は母の日だったんですね。そしてこの日の東池袋中央公園ではなんとコスプレのイベントが開催されていました。公園は派手な衣装を着けた若者でいっぱい。みんなそれぞれの人生を生き楽しみを持っています。ボランティアに参加はしなくても、SNSに投稿するために忙しく写真撮影をしている傍で、炊き出し列に並んで待っている人が大勢いる事を知ってほしい。8時から始まる配食の前に服や靴、石鹸などの生活物資の配布を行うのですが、服は11回に1点ずつという事で皆さん服選びも真剣。途中ルールを守れない人と制止しようとするスタッフの間で小さなトラブルが発生。人が相手だけに難しい!ドイツの放送局のカメラークルーが取材に来ていました。アメリカやフランスでも取材をして11月には放送されるとの事。一体どんな風に伝えてくれるのでしょうか。ドイツもホームレス状態の人は少なくないが、日本と違いお金を渡す人が多いとか。この違いがどこから来るのかも気になります。

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↑ドイツの放送局から取材を受けました。


 今回炊き出しの列に並んだ人は約200名。女性は数名。年齢は私の見た目では30代から70代くらいまで。きちんと上着を着た人や、勤め帰り風にしか見えない若い方も。食事は持ち帰り用のふりかけご飯を含めて480食分が提供されました。公園では医療相談、鍼灸もあり、生活相談で来られた方のお一人はその場でボランティアのスタッフが同行し警備の面接に向かわれました。大学生のボランティアも多く配食の現場での人手は充分でした。その後トラブルもなく19時過ぎに終了。私は数人のメンバーと一緒にタクシーで調理場に戻り、洗い物と施設をお借りしている方への挨拶を済ませたのは20時過ぎでした。


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↑現状復帰のため公園の清掃。食べ残しやタバコの吸い殻が多いんです。


 炊き出しにに集まる人達は将来というより明日、今夜どうするかという不安を抱えている方々。私はこれまでは家を失ったり、生活に大きな不安を感じた事はなかったけれど、これはたまたま色々な人に支えられてきた結果。この先もいつか住む場所を失う事があるかもしれません。とても他人事とは思えません。

 TENOHASIは明日への不安を抱えた人達にとってなくてはならない大切な存在。しかしボランティアの活動は明るく楽しい場です。さすがに調理から最後の片付けまでフルだと疲れますが、体力に自信のない私でも活動出来ました。事務局長を始めベテランの皆さんのこれまでの積み重ねと楽しい雰囲気作りのおかげ。感謝しかありません。また来ます!

(担当JN


# by tenohasi | 2019-05-22 19:17

4/27(土)炊き出しボランティア日記

今回、母娘でご参加頂きました、Nさん親子にそれぞれ感想を伺いました。


娘さんが参加されていたことが、きっかけとなりお母様も参加されたとのこと。



実際にボランティアを体験された方にしか感じることができない様々なことを通して、

TENOHASIの活動がより広まると嬉しいですね。


また、引き続きのご参加、心よりお待ちしております!


~~~~~~~

わたしは今回で2度目の参加となりましたが、そもそも初めに、TENOHASIに参加しようと思ったきっかけは、ちょっとした関心からでした。

池袋には前からよく来ていたのですが、来る度にホームレスの方が多くいるなと感じていました。


ある時、ふとその人たちはどこでご飯を食べているのか、ということが気になり調べていった結果、池袋で炊き出しをしている「TENOHASI」という団体と出会いました。1度目の参加の時は、やはり初めてで慣れないことばかりでしたが、何度も来ているボランティアの人達が優しく教えてくれたので、是非また参加したいと思うようになり、今回、2度目の参加ということになりました。私がまた参加するということを伝えると、母が参加したいと言うので、今回は2人で参加することになりました。


私が公園についたとき、公園の端の方にはすでに待っている方々の列がありました。

その方達を待たせないように、すばやく荷物を下ろして準備を始めます。公園では炊き出しの他に、医療的な相談や日常の相談を受け付けるスペースなどもあり、そこにも多くの人が列をなしていました。


まず、炊き出しの前に支援物資の服などを配ります。そこでは、並べられている服の中からなるべく希望のものを渡せるように、一緒に探すお手伝いをしました。「今日は寒いからコートもらっていくね」と言っていた方がいました。

それを聞いて、この活動は来た方の生活に直結しているものなのだと改めて感じました。


支援物資を配り終わると炊き出しの準備に移ります。そこでは、ボランティアの人がスープを配る人、ご飯を渡す人、ご飯をよそう人などにわかれてそれぞれの役割を果たします。1周しておかわりに入ると「大盛りで!」と言ってくる人もいて、それに合わせてご飯をよそいました。

ある程度配り終えると、持ち帰れるようにお弁当の形にして最後の配る準備に入ります。洋服配布からこれらまで2時間ほどかかっていますが、その間ご飯を待たれる方たちも何度も列に並んで待たれていたのが印象的でした。

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              ↑ご飯は、お持ち帰り用に、お弁当でも提供しました。


TENOHASIに参加したことで、路上生活をしている方や、生活保護を受けている方の抱えている問題や、いま私が少しでも協力できることなど、多くのことを知ることができ参加してみてよかったと感じています。(N娘さん)


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前々からボランティア活動に興味はあったものの、自分に出来る事はあるのか、かえって足手まといにならないかなど、なかなか行動に移せな

いでいました。


今回 娘がTENOHASIの活動に参加して色々な世代の方がボランティアに参加されている事、初心者でも出来る活動がある事を知り、参加する事

にしました。


今回お手伝いできて嬉しかったし、こんなに沢山の方がボランティアに参加されている事に感動しました。(N母さん)


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TENOHASIからのお願い★

調理に参加頂く方は、各自エプロンの持参をお願い致します☆

調理班トラック運転手募集!!

普通免許でOK1.5トントラックです。
毎月第2
4土曜日の15時から20時頃まで、調理場所から東池袋中央公園の2往復をお願いします。
月に一度、二か月、三カ月に一度でもかまいませんが、長く続けてくださる方募集します。

鍼灸班受付募集!!

毎月第24土曜日の15時から20時頃まで、設営~受付~撤収まで。
定期的に参加してくださる方募集しています。

どちらも、あまり負担に思わずに、「出来そうかな」と思われた方、ぜひご連絡ください。首を長くしてお待ちしております!!

★さらに、以下のお手伝いも募集中★

①資金のカンパ・衣類や食料品や日用品など物資の寄付

∟ご希望の方は、TENOHASIHP(tenohasi.org)よりお問い合わせください

会報誌編集・制作・校正など

③渉外スタッフ

∟助成金の申請など

④ソーシャルワーカー

∟炊き出し・夜回りの生活相談、生活保護申請同行(月・木)など

炊き出しの食材・燃料の発注作業

⑥広報

Facebookやブログの更新(関連するイベントやマスコミ情報の発信など

上記、お手伝いいただける方は、tenohasi@yahoo.co.jpもしくは、

TENOHASIHP(tenohasi.org)よりお問い合わせをお願い致します。


私たちと一緒に、TENOHASIの活動をより多くの方に広めてみませんか。または、平穏な日常に違和感を感じているあなた、普段の生活では見えないものが見えるかも知れません。

参加してみたい方、お待ちしております!
TENOHASI
は池袋で活動中です。




# by tenohasi | 2019-05-02 11:02 | 炊き出しボランティア

4/13(土)炊き出しボランティア日記

 そろそろ桜の時季も過ぎようとしている今日の炊き出し調理メニューは、野菜たっぷりの汁です。

 

 役割分担の箇所は大きく4つあり、主にご飯を炊いたり、汁物をつくったりする釜場の作業と、野菜やお肉などを切る作業、米を(今日は)7釜分研ぐ作業、外で洗い物をする作業に、各々希望して分かれていきます。


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↑1釜8リットルのお米を研ぐのはかなりの力仕事です。

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↑牛乳パックを利用して鶏肉を切っていきます。


 今回の日誌は、釜場新米の目線から報告します。

 

 釜場を熟知したスタッフ両名が不在の中スタートした11時すぎ。お互いの不安を払拭するように、丁寧にひとつひとつの作業を確認し合いつつ責任も分かち合います。


 たとえば、ガスボンベからガスを出し、大きなコンロに種火を点火する時も、約4升のお米が入った炊飯釜にお水を入れる時も、みんなの眼差しは、ネズミ一匹見逃さないほどの真剣さです。こういう時に、お米の水量が測れるオリジナルの便利グッズがあることに安堵したり。


 給水時間をとった炊飯釜に点火し、15分おきに次の釜に火を入れます。合計3つある大きなコンロを順繰りに7回、7釜焚きあげるのですが、途中、公園で配るコーヒーを作りはじめたり、炊き上がったご飯をコンテナに入れるのを横目にしながら、昼休憩に入る頃には、すっかり釜場の時間配分についていけなくなっていました。体認するにはまだまだ時間がかかりそうです。


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↑今日もふっくら炊き上がりました!!



 そして午後作業、70リットルの寸胴に、少量の水を最初に入れるのみで、あとは野菜からの水分で次第になみなみとなる野菜スープは、見るたびになんだか圧巻で、いろいろな野菜が大量に入っていることに気付かされます。


 最後はいよいよ味付けです。

 前回、配食にも参加された釜場スタッフが、公園でご飯にかけた状態では、やや薄く感じたとのことで、釜場ではやや濃く感じるくらいがよいのだという話は、なるほどと感じ入りました。


 さらに、今日は使いかけの調味料から先に使用するとのことで、目の前で慣れたようすで調味料を入れるようすを、頭の中で自分が調味している姿に置きかえ妄想しつつ、次第に遠い目になりながら眺めていました。


 遠い目になったままでしたが、しっかりと味見をさせてもらい、お互いに味の感想を言い合っていると、こういうちょっとした意見交換の積み重ねも含め、公園で食される方々を思いながら調理をするテノハシの味へと、日々更新されていくのだろうなと、なんとなくそう感じられました。


 今日は、ボランティア20名ほどの参加者の中に、中学生の方々もおり、積極的に作業に参加されている姿、写真を撮るようすなどとても印象的でした。


かよ


# by tenohasi | 2019-04-25 18:23

3/23(土)炊き出しボランティア日記

 「TENOHASI」 以前から名前は知っていたものの、ホームレスという言葉になんだか憂鬱さを感じて尻込みしていましたが、今年に入ってから友人に誘われて参加するようになり、今回で3回目となりました。

 

 前回まで、11時からの調理(洗いもの班)、東池袋中央公園での17時からの配食(ゴミ箱班)そして配食後調理場に戻っての洗い物、と参加させていただきましたが、今回経験したかったことは、50キロにも及ぶ炊飯と、大寸胴3つ(180リットル)もの野菜を煮炊きする事。私は3.11以後災害ボランティアも始めましたが、東北で炊き出しをしようとネットで一升炊きの炊飯器を買ったのはいいものの水加減が分からず、お米をダメにしていまった苦い思い出があります。そんな訳で前回から大量にご飯を炊き上げる技が気になってしょうが無かったのです。というわけで、当日はちょっと遅刻をしてしまい既にボランティアさんの役割分担が決まっていましたが、無理を言って炊飯組に入れてもらいました。


 今回の炊き出しメニューも、ご飯にたっぷりの野菜汁をかけるいつもの「ぶっかけ飯」。18リットルの炊飯と大量の野菜を煮込みつつ、ボランティアのまかないまでを仕切るのはこの道10年となるベテランのUさん。興味津々の私にUさんは、ガスの元栓の開け方から火の付け方、炊飯の水加減、炊飯時間等を丁寧に教えてくれながらも手際よく作業していきます。今回の炊飯もお米は8リットルを7釜。ググってみると1ℓ0.55升。ということは…18ℓ4.4升。7釜で30升。1合が150g2人前として一升20人前×30600人前。(計算あってます?)うーん。すごい量。。Uさんは正確な時間を図るために3つの炊飯釜に15分おきに火を入れていきます。そして待つ事20分。Uさんから「ほれ。」と渡された第1号の炊きたてのご飯をつまんでみるとしゃきっとツヤツヤな炊き上がり。しかも鍋の底にはお焦げ一つありません。うーん。すごい。流石です。

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↑1釜20分ほどで炊き上がります。


 一方釜場の隣の部屋では初参加の方からベテランの方まで15人ほどでこれまたとんでもない量のキャベツ、白菜、人参、玉ねぎ等の野菜を刻んでおり、それらが衣装ケースに入れられて次々と運ばれてきます。大量の野菜は、80ℓは入りそうな大きな寸胴で煮こみますが、お湯を入れて沸かすのは1つにつき30ℓだけ。そこに寸胴の上まで野菜を入れますが、まだまだ横には衣装ケースに野菜の山。

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↑今日の野菜は、人参・大根・玉ねぎ・キャベツ・白菜・シイタケ・エノキなど

 思わず「これ全部入るんですか?」と聞くと、Uさんは「大丈夫」と一言。ほんまかいなと思っていると次第に野菜が自分の水分でぐつぐつ言い出し、嘘のように鍋に吸い込まれていきます。これにはまたぴっくり。びっくりしっぱなしでウロウロしているだけの私でしたが、いつのまにかUさんは、今日のまかないメニューのうどんも作りあげていましたまかないはボランティアの方は2階でいただきますが、2階でみんなが食べている間もUさんは1階で鍋を見張りながら。私も見習いとして今回は釜場でいただきました。


 そうこうしているうちに、8リットルのお釜7つ分のご飯と3つの寸胴の野菜汁が出来上がりました。最後に味噌と醤油での味付け。若い女性スタッフらみんなで味見をしご飯と野菜汁は完成です。炊きあがったご飯と野菜汁は合計7個の大きなクーラーBOXに入れられ、トラックに載せられます。トラックの荷台の奥には、寄付された衣類がダンボールに詰められ山積みになっており、ベテランのAさんが荷物を降ろす順番を考えながら荷物の整理をしていました。

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↑公園では火が使えないので、保温して運びます。

 実は、今回から新たに決意したのが、このトラックのドライバーをすること。10年運転をされてきたOさんがお仕事の都合でなかなか来れなくなると聞き、それならばと志願させていただきました。今回は同じように運転を志願されて初参加のTさん、ベテランであるAさんと3人で向かう事になりました。Uさんや、調理を終えて帰宅される方、電車で公園に移動される方に挨拶をし、トラックの出発です。行きの運転はTさん。後ろに積まれたクーラーBOXが揺れないよう慎重に運転しています。道が分からないのでgooglemap君に頼りながら行こうとすると、Tさんは、この辺の地理に明るいとのこと。良かった頼もしい。


 ほどなく東池袋中央公園に到着。トラックが到着すると公園では待ち構えていたボランティアの皆さんがすぐに荷物をおろし、まずホームレスのおじさん達にコーヒーの提供をします。そして他の団体も含めて、スタッフは、歌を一緒に歌うチーム、鍼灸のテントチーム、そして生活相談、医療相談のテント、配食前に洋服を配るチーム、初参加の方にTENOHASIの活動を説明しながらの公園ツアーをするベテランスタッフ等、それぞれが動きだし、公園が次第に活気づいていくのが分かります。横ではすでに50人ほどのおじさん達が列を作って待っています。暖かくなってきたせいか、前回より多い。ボランティアさんの数も高校生や大学生など40人はいるでしょうか。たくさんの若いボランティアが参加しているのは頼もしく思えると同時に、列に並んでいるおじさん達を見ると私と同じ位や、私より若いような方も。1人のサラリーマンとして思わず明日は我が身と感じてしまいちょっとブルーになります。

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↑炊き出しの隣では、生活相談や医療相談なども行っています!!

 あたりが暗くなりガソリン発電機が灯りを灯す中、午後6時からは、いよいよ配食です。このころになるとおじさん達の列は200人はいるでしょうか。サンシャインのビルの光の下、東京でこのような列が出来ることは、ちょっと衝撃的な光景です。ボランティアは容器にご飯をよそう人、おじさん達にご飯を手渡す人、それに野菜汁をかけてあげる人、ゴミ箱を整理する人等に分かれます。おじさん達は順番にご飯の器を受け取り、野菜汁をご飯にかけられ、それを食べながらまた最後尾に並び直します。そして列で食べながらおかわりのために先頭を目指すのです。これには前回同様ちょっと泣きそうになりました。3回目のおかわりの列が終わり、残ったご飯でのふりかけ弁当を配り終えるとみんなで片付け。公園内もゴミを残さないように掃除し最後にボランティアが円陣を組んだところで、清野事務局長からの配食数の発表。今日は200人、475食、生活相談36人とのこと。すごい数です。

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↑本日は並ばれた方は200名。
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↑今日はみそ味の野菜汁でした!!

 配食組はここで解散。我々は残った衣類、クーラーBOX等をトラックに積み込み、調理場に戻ります。私達の他に洗い物のために4人程タクシーで移動。調理場のご厚意によりお湯が提供されます。炊事のお水や場所の提供もそうですが本当に有難いことです。居残り組みんなで7個のクーラーBOXを洗いおわると午後8時を過ぎていました。午前中から夜までフルに参加したのは2回目でしたが、全て通しでやるとやはり疲れます。でもそれなりに達成感はあります。


 TENOHASIは月に2回の炊き出しの他にも、毎週水曜日夜に池袋の夜回りも行なっているそうです。このような活動を10年も。本当に頭がさがります。清野事務局長は「炊き出しが目的ではなく、炊き出しはホームレスの方がそこから抜け出すための支援の入り口に過ぎない」とおっしゃっていました。なかなか事務局長やベテランスタッフの皆さんのようには出来ませんが、私も微力ながらこれからもTENOHASIに関わっていこうと思います。


TO


# by tenohasi | 2019-04-10 14:59

NHK Eテレ「ハウジングファースト」の予告が公開されました


4月9日(火)20時オンエアのNHK Eテレ・ハートネットTVの「ハウジングファースト」の予告がネットで公開されました。
TENOHASIの完全個室型シェルターの活動は前半に登場する予定だそうです。
皆さんぜひご覧下さい。

# by tenohasi | 2019-04-03 15:22

4月2日放送「明らかになる東京”ホームレス”の実態」のテキスト


昨日のハートネットTVはご覧になりましたか?某無料低額宿泊所の中に初めてテレビカメラが入り、豊島区の課長が取材に応じるなど、私たちにもかなり衝撃的な内容でした。ナレーション・発言のほぼすべてがネットで公開されましたので、見逃した方はぜひどうぞ。

# by tenohasi | 2019-04-03 15:12 | お知らせ

'No one wants to be homeless' The Japan Times

ジャパンタイムズが日本のホームレス問題を特集する記事を出してくれました。TENOHASIのボランティアスタッフなべさん・亀田さん、つくろい東京ファンドの稲葉さんや私が登場します。英文ですがネット上で和訳するとだいたいの内容は読み取れますのでご利用ください。




*記事は3月2日に公開されたものですが今まで報告を忘れていましたm(._.)m。


# by tenohasi | 2019-04-01 12:55 | お知らせ

TENOHASIの活動紹介がネットに2本公開されました!

TENOHASIの活動が、ハウスコム(不動産会社)のサイトで紹介されました。
とてもいい文にまとめてくださったので、ちょっと長いけれど飽きないと思います。ぜひお読みください。

さらにもう一つ、TENOHASIの活動紹介が、済生会の「ソーシャルインクルージョン」というサイトにアップされました。
こちらはTENOHASIのボランティアスタッフの紹介もあります。合わせて読んで頂けるとTENOHASIの今の活動をよく理解出来ると思いますので、ぜひ。
TENOHASI事務局 



# by tenohasi | 2019-04-01 12:33 | お知らせ